時にはLボーンステーキで、一途な男を演出しよう

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近年の肉ブームで、「Tボーンステーキ」の名前を耳にすることが多くなりました。

では「Lボーンステーキ」はご存知ですか?

Tの字を半分に割ると、Lの字に。

その名のとおり、Tボーンステーキの真ん中の骨を縦に切ったステーキです。

半分に割ってしまっては、減って損するだけではないの?

決してそうではないステーキの魅力についてお話します。

一方にこだわるからこそ、光る男の魅力というものがあるように…。

Lボーンを知るには、まずTボーンから

「骨に近いほど肉がうまい」のは昔からの常識

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出典:TripAdvisor

Lボーンの話をする前に、そもそもTボーンに代表される「骨つき肉」はなぜ美味しいのか知っておきましょう。

突然ですが、少し英語の勉強を。

ビーフステーキの発祥は1700年代のイギリスと言われています。

そのイギリスの古くからの格言で

What is bred in the bone will never come out of the flesh.

骨の中で育てられたものは肉から外へは出ていかないというものがあります。

意味は「生来の性分は骨肉に徹し、隠しおおせない」。

日本でいう「3つ子の魂100まで」とほぼ同じです。

また、イギリスではよく言われる言葉で

The nearer the bone, the sweeter the flesh

骨に近いほど身がうまい

というものもあります。

どうして骨に近いほど肉はうまいのでしょう。

一つは加熱の問題です。

骨つき肉は一番内側にあるので火が通るのが遅く、ジューシーさが期待できます。

さらに骨についたままなので縮みにくく、柔らかさを維持できるのです。

もう一つは「髄液」や「結合組織」の存在。

髄液や結合組織は、旨み成分やコラーゲンを多く含んでいます。

染み出した旨み成分がコクを作り、さらにコラーゲンは水分も多く含むので柔らかさも保つのです。

そんなわけで、最初の格言どおり「骨の中で育てられた”旨み”は肉の中にとどまる」のです。

フィレとサーロイン、どちらも楽しめるのがTボーン

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そんな美味しい骨付き肉の代表的な切り方が「Tボーン」なのです。

Tボーンの名前の由来はカットした骨がTの字に見えるところから。

Tの字の骨の左右に、サーロインとフィレがついています。

脂ののったジューシーなサーロインと、赤身が多く柔らかいフィレ。

最高級部位のである二つを同時に味わえる、欲張りなステーキがTボーンといえるでしょう。

ピンからキリまでのTボーンブーム

近年の「肉ブーム」に乗っかって、Tボーンステーキを出す店は爆発的に増えました。

ところが質より量の店も多くなっています。

客が大量に来ることに気をよくしたのか、はたまた供給が間に合わなくなったのか…。

筋だらけで食べる箇所も少ない肉や、逆に薄っぺらい400g前後で、骨がついていればいいとばかりに「Tボーンステーキ」と銘打って出す店。

ブームの今だからこそ、本当に美味しいTボーンステーキを出す店を見極める目を持ち、ヤリたい女にも「さすが」と思わせたいものです。

イタリアの「Tボーンステーキ」は超美味!

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出典:Omaha Steaks

ところで、ステーキといえばアメリカ発のようにばかりメディアなどでも取り上げられがちですが、本当に美味しいTボーンステーキはヨーロッパ、それもイタリアのフィレンツェにあると言われています。

ルネサンス芸術やベッキオ宮殿などの建築で有名な古都フィレンツェ。

肉料理好きの間でフィレンツェといえば、名物「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」という歴史あるTボーンのステーキです。

日本やアメリカのものよりも赤身が多く、女性でも食べやすいのが特徴。

最小でも1kgのTボーンを炭で焼き、外はカリカリ中はとろけるように柔らかです。

主にオリーブオイルやバルサミコ酢をかけて食べます。

最高級のTボーンステーキはキアナ渓谷で生産される、世界最古の牛と言われるキアナ牛のものを使っています。

サーロインにこだわる男のLボーン

Lボーンはサーロインに特化

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さて、Lボーンです。

Lボーンとは、Tボーンの真ん中の骨を縦向きに切ったものです。

Lボーンのステーキはフィレ側に骨を付けず、サーロインがついている側のみに残します。

もともとフィレは骨側の接着面が少ないので、Lボーンのほうが骨付き肉として自然な形と言えるかもしれません。

フィレの部分がほぼなくなり、肉が接している骨部分がL型に見えるため、この名前がつけられました。

・サーロインは、脂がのってジューシー

・フィレは、脂の少ない赤身でやわらか

これだけ見ると、Lボーンのほうが損?と思うかもしれません。

Tボーンならどちらも味わえるのでは…?と。

実は調理技術が高くない店の場合、Lボーンのほうが結果的によい選択という場合もあるのです。

一つの部位に特化したLボーンのほうが良い場合も

二つの部位を味わえるのがTボーンステーキですが、「もともとの肉質が違う」というのも事実です。

通常の料理人の技術では、どちらの部位も同時にベストに焼き上げるというのは至難の業。

「同じ焼き方で焼くのは言語道断」と、あえてTボーンステーキはやらないというコックもいるほどです。

Tボーンステーキを本当に上手に焼ける店は、実は数少ないと言えるでしょう。

しかしLボーンステーキであればサーロインだけなので、あまり技術の高くないコックでもベストに近く焼き上げることができます。

また、サーロインのジューシーさと、骨付きならではのコクを集中して味わえるので、サーロイン好きにとっては、Lボーンのほうが良い選択ということもあるでしょう。

時にはLボーンのように女を落とそう

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Tボーンとは、サーロインとフィレ、肉の最高級部位のうち2つを、最高の食べ方の一つである骨付きで楽しめる、ゴージャスでお得感あふれる「王者」の料理。

対してLボーンとは、サーロインのみを想い忠実に味わい尽くすことに特化した「騎士」のような料理といえます。

もちろんTボーンのように「君にあげられるものなら、一つとは言わずいくつでもあげたい」という気前よさ、器の大きさも大事です。

しかし時にはLボーンのように、最高級レベルでありながらも一人の人間に思いを向けるというシーンがあってもいいでしょう。

ヤリたい女の好むタイプによって「Tボーン」「Lボーン」と変えてみて、女に合わせた好感度アップに役立てましょう。

まとめ

男なら、いや、人間ならついつい欲張り、ロースもフィレも楽しみたいと思ってしまうもの。

もちろんTボーンステーキの良さはありますが、骨つき肉の醍醐味はTボーンだけではありません。

サーロインにこだわりたい、または一途な自分をアピールしたいと思う時は、巷のはやりに逆らって、女が「なぜTボーンではないの?」と思っても、あえてのLボーンチョイス。

ストイックで一つのものを大事にする姿勢が、サーロインならではのジューシーさとともに、女のハートを濡らすことでしょう。